【注意】愛猫の口が臭いと感じたら？歯周病の怖さ、やってあげるべき歯磨きの方法を知ろう

kai

4年前

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猫の歯周病

歯に付着した細菌が歯周ポケットに溜まり赤く腫れてくるのが歯肉炎で
症状が進むと、歯周炎（もっと進行すると歯槽膿漏）になります
この二つ（歯肉炎と歯周炎）を総称して、歯周病と言い
歯垢に生息する細菌や微生物によって、歯肉や周辺組織が蝕まれます

猫の口の中は、中性に近い人間の口とは違ってアルカリ性なので
歯にたまった歯垢が歯石に変わるスピードが早く、人以上に歯周病になりやすいと言えます
【ネコは約７日　人は約20日】

猫の口腔環境と歯の構造

アルカリ性の口中では、歯周病が繁殖しやすいですが
逆にこの環境は虫歯菌の繁殖に適しません
また、猫の唾液には、デンプンを糖に分解する酵素、アミラーゼが
殆ど含まれていないために、虫歯菌の餌となる糖が口の中に蓄積しにくく
歯の形状も鋭利に尖っているおかげで、虫歯菌も留まりにくいわけです
その結果、猫は歯周病にはなりやすいが、虫歯にはなりにくいという事になります

歯周病の症状

米国獣医歯科学会の研究によると、猫の70％は3歳までに歯周病を発症することが
わかっているそうです

口の中を見せたがらない猫や、歯そのものも小さいために発症を気付けない場合も多く
知らないうちに症状が悪化して、大掛かりな治療が必要となる事もあります

食後でもないのに口のにおいが気になる（アンモニア臭）
いつもヨダレで口のまわりや前肢が濡れている
食欲が落ちてあまり食べない
顏の周囲を触られるのを嫌がるようになった
歯が黄色くなった・歯茎が腫れている
食事中に片方へ頭を傾けている
性格が凶暴になった

こういった症状が見られたら歯周病が進行しているかもしれません

この歯周病、たかが歯の病気とあなどらないでください
症状が進むと、歯肉の炎症だけにとどまらず、歯を支える歯槽骨の溶解が起こり
痛みや出血、強い口臭などを引き起こします。
さらに進行すると細菌が血流にのって広がり、全身にダメージを受ける場合もあります

近年の研究では、慢性腎臓病と歯周病がリスクを高め合う事も報告されていて
歯周病菌が腎臓機能を悪化させたり、反対に腎臓病が老廃物の排泄を阻害して尿毒症を
引き起こしたりする事もあるそうです

全身にダメージを広げるまでに至らなくても
歯の組織は一度壊れてしまうと、完全には元に戻りません
小さいうちから歯磨きなどの習慣をつける事が肝心です

歯周病を防ぐには

野生の猫は肉食動物なので、獲物の硬い皮や筋肉などを噛みちぎる事で
歯の汚れや歯垢は自然に落ちます
それにひきかえ飼い猫は、軟らかいペットフードによって、歯も汚れやすく
自然に落ちる事もありません
また、野生の猫よりも長寿なので、口腔内のリスクも高まるというわけです

ですから、予防のためにも、やはり歯磨きはベストです

乾いたままの歯ブラシは歯茎を傷つける事があるので、猫用歯ブラシは必ず水で濡らし
歯磨きペーストをつけて、歯と歯茎の境目に４５°の角度で歯ブラシをあて
左右に小刻みに動かしましょう
また、猫用の歯磨きペーストは口をすすぐ必要がないので磨き終えたらそのままでOKです

※人間用の歯磨き粉は絶対使わない

歯磨きは無理強いしないこと

小さな時から歯磨きに慣れさせていればいいですが、そうでない場合
つかまえて無理に歯磨きをしたりすると逆効果、飼い主との関係まで悪くなりかねません
とにかく慣れさせる事が重要なので、少しづつ段階をあげていきましょう

まずは口を触る事から始めて下さい
よく慣れている猫ちゃんでも、口を触られるのは喜びません
なので最初は、そっと触っては、ご褒美。これを繰り返して慣れさせ
次は口周りを揉んで、またご褒美、と繰り返します
歯磨きペーストに慣れてもらう
ほめてご褒美を繰り返しながら、今度は唇をめくります
これに慣れてきたら、指で歯を撫でます
そして次はいよいよ、歯磨きペーストを指で歯に塗ります
綿棒でチャレンジ
指で歯を触れるようになったら、すぐに歯ブラシ。ではなく
綿棒で挑戦してみて下さい（口に入れても大きく違和感を感じない）
最終段階
綿棒で磨けるようになったら、歯ブラシへの移行はしやすいので
歯磨きペーストをつけた歯ブラシで挑戦してみてください

理想は全ての歯を綺麗に磨くこと。ですが長時間だと嫌がる場合もあるので
歯垢が溜まりやすい上の奥歯（臼歯）を重点的に磨いて下さい